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Posted by naturum at

2008年08月30日

知床断崖シーカヤックツアー (エゾバフンウニ編)

 「海の中の岩の上にある5cmくらいの丸いものは、エゾバフンウニと言うウニですよ」





  ※岩の上の丸い形をしている物が”エゾバフンウニ” (シーカヤック上から撮影)



 と話すと、皆さん一斉に海の中を覗かれます。
 今時期のオホーツク海は、浅瀬はエメラルドグリーン色をしてるので、カヤックから海中のウニを探す事も出来ます。

 「あ″~っ、ウニがあったぁ~。食べた~い・・・。」
 「捕っても良いですかぁ~?」
 「ではカヤックで沈して、知らない内に手に持っていた。と言う事で取って来て下さい・・。」
 「・・・。」

 スシのネタなどのウニは見た事があっても、実際にウニとはどんなものか、知らない方は結構いらっしゃいます。
 

 「エゾバフンウニの”バフン”って何ですか?」
 「バフンと言うのは、馬のウンコの事です。ウニの形が馬のウンコの形に似てるから・・・。」
 「誰がそんな名前付けたのかな?もっと良い名前がなかったですかねぇ~(笑)」

 みなさんも「そうだそうだ。確かに・・。」と言う感じで聞いてらっいます。


 日々秋が深まり、海もカナリ秋模様になってきました。いつの間にかお客様との話題も、最近は秋模様になっています。


 「この辺でウニ丼が食べれる所はありますか?」
 「ウトロの町の食堂で、ウニ丼を提供してる店はありますよ」
 「一杯いくら位ですかね?」
 「2~3000円位かな?」

 「う~ん。予算オーバー。コンビニ弁当にします(笑)」

 「なら値段を聞かなくてもいいじゃないですか(笑)」


 そばで話を聞いていた他のお客様が、そうおっしゃられました。


 「でもまあ、いちお~ぅ、聞くだけ聞いておいて・・。って事で(笑)」



 また今時期はカラフトマスも遡上しているので、カヤックを漕いでる時に、カラフトマスがカヤックのすぐ近くを、ジャンプをする事があります。大きな魚なので、それを見たお客様は驚かれます。

 日々変わりつつある知床の自然を、カヤックで感じるのも、結構オツな物です。
  

Posted by iwaobetsu at 16:19Comments(0)エコツアー

2008年08月28日

知床断崖シーカヤックツアー (秋空のカヤック編)

 「ええ~っ。今日はカヤックは中止ですか!!!!」

 何度カヤックツアー中止の旨を、お客様に話すのは心苦しいです。

 お盆を過ぎると、オホーツク海は夏の海では無くなり、海は荒れてくるようになり、そのためツアーの中止も多くなります。

 ツアー集合時間の1時間前くらいに、「中止の場合は連絡をする」と言う事になっているので、特にやる気マンマンのお客様の落胆は大きいです。

 事前に「明日は難しいですよ」と連絡しても、やはりそんな言い方では、お客様は余り次案をたてては、いらっしゃらない様です。

 「今日カヤック中止なら、他に何かよい観光とかないですか?」

 と、良く聞かれます。しかし、カヤックが中止の時は、{海は荒れている=観光船やクルーザーも欠航!!}

 と言う場合が多いので、良い回答が出来ないのも心苦しいです。



 この日は晴れていますが、強風で沖の方は白波があったので、ツアー中止です。
 「晴れているから、カヤックは出艇出来そうなのに・・・。」

 でも、8月はカヤックを酷使?するほど出艇したから、たまにはカヤックも休憩が必要かな?



 秋空と白い雲。そして久々の青い海と赤いカヤックは、よく似合います。カヤックは「ほっ」としてる感じもします。

 カヤックを修理しながら、ふとそう思いました。



  

Posted by iwaobetsu at 00:05Comments(0)エコツアー

2008年08月20日

カラフトマス遡上

 8月上旬から秋の気配が感じられ、もう知床の夏は終わりです。朝晩もグッと冷えてきました。
 「今年は冷夏だったなぁ~。」

 川にはカラフトマスが遡上してきました。知床の秋の風物詩でもあります。

 「えっ!!川にマスが遡上してるんですか?」
 「ぜひ見たい・・・。」

 お客様には、サケやマスの遡上は珍しい事なのでしょう。まだ遡上してる数は少ないですが、9.10月になれば、普通に川を遡上しているサケやマスの姿を見る事が出来ます。

 サケやマスは、アイヌ人にとっては神様でした。
 秋になると川を遡上してくるサケやマスは、冬越しのための貴重な食料源。さらに硬いサケやマスの皮は、パーカーや靴などに加工され、カヤックに乗って海で漁をする時には、そんなサケやマスの皮で出来た衣類は、防水効果や保温効果が抜群で、漁には欠かせないものでした。

 そんなアイヌ人にとって、食料や皮を与えてくれるサケやマスは、「神様がそれに化けて、アイヌに恵みをもたらしてくれる」と信じられていた為、サケやマスはアイヌ語で「カムイチップ」“神の魚“と呼んでいました。

 サケやマスが遡上してくると言う事は、それだけ知床には自然が多い。と言う証拠なのかもしれませんね。


 「沢山サケやマスが遡上してる風景を、是非見たいなぁ~」
 とお客様がおっしゃられました。




  

Posted by iwaobetsu at 14:22Comments(1)自然情報

2008年08月15日

知床断崖シーカヤックツアー (男性ジュディ・オングさん編)

 ある日名指しでシーカヤックツアーの予約がありました。

 「前回のカヤックが凄く良かったので、マタお願いします」
 「はい。よろしいですよ」
 「今度はシングル艇でお願いしたいですが、でも“シングル艇は”沈”する事がある”とおっしゃられましたが、何パーセントの確率で”沈”しやすいですか・・・。」

 {何パーセントの確率????そんな事分からないよ。。。}

 と言った質問から始まり、延々と電話対応が続きました。

 {それにしても、前回カヤックした方?よく話す人だな。。。どんな人だったっけ?}

 と思いながら電話対応していると

 「またウミウが羽を広げているのも見たいです」
 と言われました。それを聞いて、

 {ああ~っ。あのジュディ・オングが好きな方・・・。}

 前回ウミウが羽を広げて乾かしている姿を見て、ジュディ・オングに似せて良く話された方。このお客様とツアーを開催した出来事が、ふと思い出されました。



 ツアー当日

 男性ジュディ・オングさんのお話

 「いやぁ~。今回もよろしくお願いします。このカヤック楽しみにしていたんですよ。。。」
 と相変わらず饒舌です。
 「いやぁ~。今回はシングルカヤックで・・・。(嬉)」
 「いやぁ~。今回も真っ青な海で、最高ですねぇ~(嬉2)」
 「いやぁ~。おお~。また断崖!!!いやぁ~。滝だ!!いやぁ~。カモメですねぇ~~。いやぁ~。観光船の波を上手く避けて。。。(嬉3)」

  「いやぁ~。・・・(嬉)」

  「いやぁ~。・・・」

  「いやぁ~・・・」

  「いやぁ・・・」

  「いや・・・」

  「い・・・」

  「・・・」

  「・」

  「





 と、「いやぁ~。」から始まるお話に、ますます饒舌になります。

 そしてついにウミウが見えました。

 「いや~。この前、ウミウ見て、魅せられて。唄ってしまいましたよ(嬉4)」
 「いや~。今回もスバラシイッ・・。」

 {ジュディ・オングの話が始まったな・・・。}

 ふと、そう思いました。

 「いや~。ジュディ・オングはですねぇ~~~。」

 とまあ、本当に良く喋られる男性ジュディ・オングさん。


 近くに居た若いお客様が、こちらを向いておられます。

 {ジュディ・オングって誰だ?}

 そんな心の声が聞えました。


 男性ジュディ・オングさんは散々話され、散々堪能され、“無事”ツアーは終わりました。

 男性ジュディ・オングさんは、終始笑顔×2。。。

 {なんか疲れたな。この疲れはカヤックじゃない気がする・・・。}



 お客様のお話を、じっと聞いてあげるのもガイドの役目ですね(笑)

 PS・いやぁ~。それにしても、古い話題だったなぁ~・・・。




  

Posted by iwaobetsu at 15:30Comments(1)エコツアー

2008年08月10日

知床断崖シーカヤックツアー (カモメがいない!!!!)

 「あれ、今夏はカモメはいないんですか?」
 とお客様から質問がありました。

 夏のフレペの滝の断崖周辺は、オオセグロカモメやウミウも孵化しているので、この時期にカヤックで行くと、カモメ達の鳴き声や糞などの臭いで溢れかえっている”ハズ”ですが、今夏はそれがありません。おそらく質問されたお客様は、前回いらした時の、うるさいくらいのカモメの鳴き声を期待されていたのでしょう。

 「実は6月くらいからこのフレぺの滝周辺では、カモメの姿が減っています、原因は、抱卵中の卵が何者かに食べられてしまったから・・・。」
 「誰が食べたんですか?」
 「犯人はカラスなどがいますが、6月のカヤックツアー時に、ここにタヌキがいたんですよねぇ~。多分そう言った動物が海を泳いでこのフレペの滝までやって来て、根こそぎ食べてしまったのかもしれません」
 「前回来た時、ここはすごい数のカモメで、驚いたけどなぁ~。ヒナの姿もあったのに・・・。」
 「しかし、数年前はヒグマがこのフレペの滝に来ていて、卵などを食べていたそうです」
 「ヒグマがここにいたんですか???」
 「私は見てませんが、ヒグマがいたそうです」
 「動物がココまで来るんですねぇ~~~~。」



 今回は沢山のカモメやヒナの姿を見ることは出来ませんでしたが、それでもこの雄大なフレペの滝や景色は、間近で見る事が出来ます。

 しばらくフレペの滝を眺めていると、滝の流れる音、波の音、時折カモメの鳴き声も聞えます。そしていつの間にか自然の音に引き込まれてしまいます。

 「でも、本当にここは癒されますねぇ~」

 とお客様は嬉しそうにおっしゃられました。





  

Posted by iwaobetsu at 05:39Comments(1)エコツアー

2008年08月04日

知床断崖シーカヤックツアー (知床岬へ・・・・。編)

 「この先に見えるのが、知床岬ですよ」

 今日は天気が良く、知床岬まで遠望できました。





 「へぇ~。あれが知床岬。結構遠いですね。知床岬まで、カヤックで行けますか?」
 とお客様から質問がありました。
 「知床岬まであと40km。今日の夜まで漕げば、何とかたどり着くかもしれませんね(笑)。でも、今日中に帰って来れません」
 「うわぁ~。それは無理だ・・・。」

 カヤックは初心者の方でも、しばらく漕いでいるうち徐々に慣れ、ある程度漕げるようになります。そして、次第に周りの景色も見えてくるのでしょう。ツアー中「岬まで行けますか?」と言う質問は、結構良く受けます。

 「でも、カヤックで沖縄の最南端の有人島の波照間(はてるま)島から、北海道の宗谷岬までカヤックで行く猛者もいますよ」
 「そんな人もいるんですか?いったいどれくらい時間がかかるのか・・・。」
 「一日にカヤックで40km漕ぐとして、天候の悪い日は漕げないから、それも考慮して・・・。」


 何かと夢が広がる話です。


 「色んな人がいるんですねぇ~。今日カヤックをしないと、それは知らない事でしたよ」
 「もっとカヤックを練習して、次回挑戦したらドウですか?」
 「むっ、無理ですっっっ・・・。だって、もうすでに腕が痛いから(笑)」

 とお客様は嬉しそうにおっしゃいました。

 「世の中には色んな人がいます。僕もカヤックをしなければ、そう言う猛者がいる事は知らなかった訳ですから・・・。」

 そんな話をしながら、知床岬を遠望しながら、右方向にカヤックを進路変更すると、まもなく”男の涙“が見えて来ました。
  

Posted by iwaobetsu at 15:39Comments(0)エコツアー

2008年08月01日

知床断崖シーカヤックツアー (外人さんとカヤック編)

 シーカヤックツアーは、ツアー代が割高な事もあるためか、大半が日本の方が参加されますが、たまに外国の方が参加されます。

 ある日かなり日本語が話される方が、カヤックツアーに参加されました(ホッ)。

 普段と同じように準備をして。パドルの練習をして。。。


 ツアーでは、間近で断崖や滝を見上げると、言葉は違いますが、感嘆の声があがります。


 「スバラシイデス。サンカシテ ヨカッタデス」
 「ありがとうございます」
 「コノツアーハ モットタクサンノカタニ サンカシテ モラウベキデショウ」

 かなり喜んでらっしゃる様子。良かった良かった・・。



 「スコシ ハナシテモ イイデスカ?」
 「どうぞ」
 「ワタシ トウキョウニ スンデイマシタ。ニホンノヒトハ マイニチ タクサンシゴトシマス。ソレデツカレテ ジサツスルヒトガイマス。シゴトデツカレテ シンデシマウナンテ ワタシオドロキマシタ。ワタシノクニデハ ソンナヒトハイマセン。ニホンハ ヘンデス」

 確かに仕事を苦に自殺する人は、年間数万人。いつの間にかそれが、普通になっていること事態、おかしな現象と言えます。
 
 「カヤックツアーニサンカスレバ スコシハ ツカレルノガ ナクナルカモシレマセン。コレカラモ タノシク ツアーシテクダサイ。ワタシ ウマク イエテナイ。イッタイミ ワカリマシタカ?」

 「ええ。とても良く分かりましたよ・・。」


 今日は素晴らしく晴れた日。辺りは断崖とキレイなオホーツクブルーの海が眺めるカヤック日和の日。

 でも、今日のカヤックツアーは少し勉強になった気がしました。


 教科書では書いてない事。
 コレカラモ タノシク ツアーシナイト イケマセンネ

 


  

Posted by iwaobetsu at 23:56Comments(1)エコツアー